―朝…
お母さんはいろいろとすることがあるらしく、私よりさきに家を出た

戸締りを負かされた私は、家中の鍵を閉めに回り一番最後に自分の部屋に戻って窓を開けて空を見た


ここから見える景色とも少しのあいだお別れか…

そーいえば、ここからだっけ?

もう一度昔の恋を呼び起こしたのは…



私はふとハチの家へと視線を向けた


こっちを向いて誰かが立っている


髪は黒いろ、もう煙草なんか持っていない


私は急いで鍵を閉め、もう一度家中の鍵を確認して外へ出た

扉の鍵をしめ、歩き出すとやっぱりハチがいた


「おはよう。」

自転車にまたぎながら、ハチはそう言って

「乗れよ…送る。」

そう続けた。

私は「ありがとう」と言って、ハチの後ろへ飛び乗った。