軽くだと、言ったはずだ。 なのに俺の口の中で蠢くこれは何ですか。 あと、やっぱり回されてる腕。 ……ヤバいな。 脳に酸素が上手く行き渡らない。 目の前が真っ赤に染まる。 酸欠だ。 先輩の胸を押し返したり、 背中を叩けたりしたらいいんだけど。 ぎっちりと力を籠められ、密着している。 無理だ。 せめてもと、彼の服を握りしめると、 ふっと力が緩んだ。 そして慌てた声が聞こえるけれど、もう遅い。 ……彼が何を言っているのかさえ、理解できない。