恋華(れんげ)



「まちがいない…ストーカーだ……」



いくらあたしが男運の悪い女だからって、よりにもよってストーカーに好かれるなんて、“オーマイガッ!”って感じだよ……。



「ヴィーン、ヴィーン…」



そのとき不意にケータイがバイブで振動して、あたしは飛び上がりそうなほど、超・超・超ビックリした~っ!!


「っ…!!」


電話だと思って出ようとしたけど、それは千恵からのメールだった。


『チエだよ~ん。おつかれ~。
ちょっと聞いてほしい話があるんだ~☆
気がついたら電話ちょーだい!うふ♪』


「なにが“うふ♪”だ。タイミングが悪過ぎる、っての!」


あたしは千恵にリダイヤルしながら、もう一度、カーテンの隙間からそっと窓の外をのぞいてみた。