恋華(れんげ)

今日まであたしはいつか訪れるかもしれないカレとの別れのときのことを思って…、

「本気で好きになっちゃいけない!」

…ってココロのどこかで自分自身のキモチにブレーキをかけ続けてた。


だけど、もうブレーキはかけない。

もしも、この恋の先に悲しい結末が待ってるんだとしても、それならそれでかまわない。



「またか、ちくしょう……」

ってつぶやいて紫の煙を「ふぅ」と吐く。

どーせ、それで全て終わりなんだから……。



あたしはその瞬間、覚悟を決めた!

この恋にあたしの全てを賭けるっ――――



「ねぇ、貴志」


「ん?」



「新しいギター、あたしが買ってあげるよ♪」