【短】花火、夏の恋。

パクッ


「うまい?」


菊地くんの笑顔で顔を真っ赤にしながら、ゆっくり頷いた。

正直、味なんて分からないけど。


「北川は黙って食ってればいいんだよ!」


「……ありがとう」


流石にあたしももう降参。

元々あたしなんかが、菊地くんに敵うはずないしね。


「つーかさ、変なこと聞いてもい?」


「ん?」


変なこと?

あたしが答えれるような質問なら何でもいいけど。


「北川と一番仲良い男って俺?」


「……っ!?ゴホッ!ゴホッ!」


驚いて焦ったから、タコ焼きが気管に入った。


突然どうしたの!?

どういう意味!?