【短】花火、夏の恋。

「嫌だ。絶対受け取らねーし」


「えぇ!?それは悪いよっ」


あたしは二人でいられるだけで幸せなんだから、これ以上迷惑かけられない!


「悪いのは北川だろ?」


そんなこと言われて、キョトンとした。

あたし気付かない内に何かした!?


「俺が朝練で疲れてて、休み時間まで寝てても起こさねーし」


「……ん?」


起こす方が悪いよね…?普通。


「唯一できる俺の仕事も、北川一人で終わらせてることあったじゃん。だから絶対受け取らない!」


「えっ…でも!」


「”でも!”じゃねーし!ほら、口開けろ」


く、口!?どうしよう!


「はーやーく!」


キョドってる間にもタコ焼きは近付いてくる。

ええいっ…!