【短】花火、夏の恋。

ヒュー……


ドンッ!


「ありがとう…。菊地くん大好きっ」


ありのままのあたしでいいんだ。


「うわっ…今の顔ヤバ。あぁもう嫌…他の奴に取られそうで怖い」


そんな人いるわけないよ。

もし、もしも…いても関係ない。


ヒュー……


吸い寄せられるように近付く顔。


ドンッ!


花火の光で、一つに重なった影。


真夏の夜、夜空に輝く花の下で、二人離れないことを誓った。


幸せになろうって笑ってくれたから

あたしはギュッて抱き着いた。


ドンッ!ドンッ!


君以上の人、きっとどこにもいない。