【短】花火、夏の恋。

う?


「……っ!?」


うえーぇえ!?


声にもならなくて、息が止まった。

呼吸する余裕なんてなかった。


ひ、否定しないと菊地くんに変に思われる!

でも…嘘つくのも何か嫌だ。


ん?てゆーか…!


「菊地くんのこと好きなの!?」


サラッと言ったけど、どういう意味!?


「そうよ。五歳ぐらいの年の差なんて、大人になったら気にならないでしょ?」


大人!

考え方がカッコよ過ぎるっ。


「莉里!いい加減にしろ」


間に割って入った菊地くん。

さっきより機嫌が悪くなってるよーな?


「今からでもいいから、夏樹と花火見たいっ。ねぇ、いいでしょ!?」