「さすがに多すぎる」

 さばき終わった身を眺めて眉を寄せた。

 今日と明日の分を別にして、残りは干物にでもしよう。

 ソーズワースも手伝ってくれればいいのだが、生憎カルクカンは草食だ。

 干せば今よりは小さくなるものの、しばらくは干物で暮らすことになると思うと溜息が漏れる。

 マントを地面に敷いてその上に切り身を並べていく。

 それを済ませると今度はさらに枯れ木を集めて火をおこし、切り身を串に刺してたき火の側に突き立てた。

 ソーズワースに固めた干し草を与えていると、魚の焼けた良い匂いが辺りに漂ってくる。

 火に向けていた面をくるりと返し、干している切り身も裏返していく。

 傾きかけた太陽を眺めて、たき火のそばに腰を落として食事を始めた。