[そなたが造られた方法のなかに、奴らが危惧する何かがあるのやもしれぬ]

 マイナイ本人がいれば詳しくも聞けるのだが、早々に立ち去ってしまったユラウスたちの口から窺い知れる事柄はあまりにも少ない。

[そうだな、少々気になっていることがある。その──あ~]

 なかなか次が出てこない。

 言葉をかなり選んでいるようだ。

[時折だが、そなたから奇妙なものを感じるのだ]

「奇妙なもの?」

[なんというかだな。この我が、やや恐怖を覚えるというか、強いものを感じるというか、懐かしささえある]

 よく解らない説明にシレアは眉を寄せた。

[いや、すまぬ。気にしないでくれ。我もよく解らぬのだ]

「そうか」

 それなら仕方が無いと諦めて、シレアとヴァラオムはしばらく星空を眺めた。