「じいちゃん知ってるの?」

「あれはヴァラオム殿ではないですか?」

「うむ、まさしくそうじゃな」

[久しいの、元気であったか]

 降り立ったドラゴンは柔らかな瞳で一同を見つめた。

「ヴァラオム殿こそ、元気でしたか」

「こちらは仲間が増えましたぞ」

「じいちゃん、このドラゴンと友達なの!?」

「いいや、シレアの友人だ」

[はっはっはっ。そなたたちとももう友人であろう]

「ところでヴァラオム殿、その手におるのは」

[うむ、ソーズワースである]

 ヴァラオムに抱えられているシレアのカルクカンは大人しくしていた。

 相手はドラゴンだというのに、驚かずにはいられない光景である。

「ギュネシアに置いていくと言った時は驚いたが、ヴァラオム殿が連れてきてくれるとはシレアも喜ぶだろう」