「お?」

 ドアが開き、女性たちに混じってシレアも出てくる。

「随分と疲れた様子じゃな」

「そりゃあね」

 慣れない環境で精神的に疲れたと肩を落とす。

 あれだけの女性に囲まれたのは初めてだ。

 集落にいたときはそれなりに囲まれたことはあれど、今回は多すぎる。

 彼女たちは肌を少しも隠すことなく、むしろ見て見てと言わんばかりにシレアの前で着替えていたことも疲れの原因の一つかもしれない。

「よくやったわ!」

 シレアを見つけたマダムが嬉しそうに歩み寄る。

「これは約束の報酬。ねえ、これからも働かない?」

「好意は有り難く受け取っておく」

「そう、残念ねぇ」