「まあまあ、静も麗さんも、兄妹喧嘩はその位にして、そろそろ食事を始めましょうか。 兎に角、今日は目出度い誠の成人の儀です。 色々あったが、誠はこんなに立派に成長致しました。 我々の役目は、これで終わりと言っても過言ではない。 これからは、誠が自分の力で人生を切り開いて行くのです。 さあ、彼の人生の門出を祝って、乾杯といきましょうか!」 ――祝って貰う、気分じゃねぇぇ~~ 俺の睨みもものともせず、親父とお袋はみんなに酒を勧めると、乾杯の音頭を佐藤さんに頼んだんだ。