「う~ん、それがな……

わしと美佐緒は相談して、爺さんに唯一抵抗を示す意味もあって、二人の精子を混ぜて提供することにしたんだ。
ある意味それが、『二人の子』であると言う証としてな。

そして、実際にお前にミルクを飲ませ、毎日の世話をして育てたのはこの美佐緒だ。

美佐緒がお前の育ての母であることも、また間違いの無い事実だ」


「それはそうだけど……」


「何も変わることはないのだ。

お前が全てを受け入れさえすれば……

だから、私達はこの時まで、お前に真実を告げるのを待っていた。

お前が立派に成人して、真実を在るがままに受け入れることが出来る男になるのをな」