食事の最中も、食事の後も、俺の頭の中はお袋の言葉で一杯だった。 「本当の恋をお知りなさい。 それが男らしさの真髄と言うものです。 あなたはまだ本当の意味で男になっていない。 いえ、人として半人前と言わざるをえませんね」 半身を欠いた、俺の人生の末路を言い当てられたような衝撃だった。 そうか…… 俺の不安はそこにある。 さすがお袋さん、息子の心中お見通しってことですか。