獅子が王からの書面を持ってきたのは、夜中だった。 部屋の灯りで起きていることがわかったのだろう。 獅子は優秀だ。 それは杜廷尉も認めていた。 女に対してこういう不躾な行動もとるが、何故か女官たちに人気があったりする。 王にも軍にも、獅子をやる気はない。 手元に留めておきたい人材だ。 獅子のことだから、禁軍の将校くらいの誘いは来ているだろう。 それでも今は、自分の掌中にある。 王の書簡を持ってきたときは些か驚いたが、獅子はまだ動かないようだ。