―何かしたい。 自分の内からふつふつと出てくる欲に気付いたのは、朝議の最中だった。 恥を隠すためではない。 自分の役割を見つければ、王に近づけるような気がするのだ。 今、礼に使える力は少ない。 だが、誰にもできない、王にしかできないこともある。 そこから手を打っていく。 「城を、抜けたい。」 朱雀の茶器が、かたりと音を立てた。 「助けに、…行かれようというのですか?」 朱雀が不安げな顔を向ける。 礼は朱雀の目を見て言った。