「ただ、私も人に刺されれば血を流します。」 「つまり、軍人のような強さはないというのね。」 朱雀はこくりと頷く。 そして、なぜ、という目を向けてきた。 礼は、朝議について思案していた。 自分の無力さは、十分承知した上でだ。 無力で、無知だからこそ、見えたことがある。 臣下たちを見ていると、彼らは何を護ろうとしているのだろう、と、考えざるを得ない。 眺めるしかなかったからこそ、その答えに気づいた。 それには、少なくとも三つある。 “自分”“国”“民”