静かな夜だった。
今日は、女官も花も来ない。
妙だと思いつつも、礼は開放された気分だった。
こういう日があってもいい。
昨日の今日だから、また誰かに侵入されるのではないかという心配が、あるにはある。
それでも、一人になって考えたいことがあった。
特には守兵は増えていない。
警護の見直しが煩わしいから、誰にも言わなかった。
それでも、朱雀が何らかに感づいていたようだから、何かあるだろう。
礼の勧はすぐに当たった。
「で、なんであなたがここにいるの?」
「あっ、えっと…えーと…」
「………。」
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