言葉が見つからない。



楊太僕を救う道が、見つけられない。



見つけられないのは、彼について何も知らないからだ。



礼は、明道に協力したいと思った。



高官たちは、二分されている。



五分五分というところか。



ひたすら礼き視線を送っていた明道が、急に揺れだした。



本人は気づいているのかわからないが、先ほどより顔色が悪い。



「ちょっと―――」



礼が立ち上がるのと同時に、明道は倒れた。



医官が飛び込んでくる。



「だから、言ったではありませんか。」



医官のその呟きだけが、耳に残った。