「私の兄は御史太夫をしておりました。」 礼は頷く。赤国に帰ってから聞いた話だ。 「兄が私に最後に命じた仕事、それが子州にいる楊太僕の警護でした。 現在、子州は賊徒の巣窟です。 この事態は、私が任務を果たせ無かったことにもよります… 当時、前もって色々調べていたのですが、州境の兵たちは当てになりません。 役人、軍共々腐りきっているのです。 私が王宮から呼ばれたのには内部告発の意図もありました。」 賊徒のことは、東苑からも聞いた話だった。 だが、役人や軍はそれほど駄目になっているのか。