「もう…無理…」 砂漠に入ってまだ数刻だった。 礼には皆平気なのが不思議でならなかった。 日差しが熱いのか、空気が熱いのか、駱駝の背が熱いのか。 一体なにが熱いのかさえわからない。 張湯が申しわけなさそうに水を差し出す。 「それはあなたのでしょ。 大丈夫。」 「そうそう。 こんなことでへばってちゃ、この先は進めない。」 「おい! 伯升、お前、いい加減にしろ! 誰のおかげでここまで来れたと思っている。」 朱雀は意外にも元気だった。