「そーか。 まっ、俺には関係ないか。 隊長にも誰か連れてけって言われてたし。」 そう言いながら、獅子は夜空を見上げた。 月が欠けている。 あの晩から、もう一週間が経つ。 王は無事だろうか。 獅子の目にも欠けた月が映っているだろう。 多分、今、自分は獅子と同じ顔をしている。 そんな気がした。