「あっ、そうそう。 獅子殿も出立されるみたいですよ。」 再び明道の目と合わさった。 「えっ?」 「行くも行かぬもあなたの自由ですが。 獅子殿との旅ならば、安心でしょうね。」 ニコニコ微笑んでくる。 「いつです?」 「今日。」 「そんな急に! しかしもうすぐ夕刻… もしや内密の任務ですか?」 「さぁ?」 「おそらく今夜でしょうね。」 明道はなにも言わない。 花英は目を閉じた。 目の前にいるのは明道ではない。 花英の脳裏に浮かんだのは王だった。