朝議でちんたらやっている場合ではない。



膨大な選択肢の中から、皆が最善の答えを、それこそ最短で出して、救い出せるかどうか。



もはや一刻の猶予もない。



「そろそろ王を迎える準備をした方がよいのではないのか、劉巾。」



東苑(とうえん)の言葉が現実に引き戻す。



「もっ、もうそんな時間か。」



「父の後を、立派に継ぐのじゃぞ。」



「はい!」



劉巾はいそいそと出て行った。



秘密会から紅一点の彩夏が抜け、一旦は爺、中年、暑苦しい男だけになってしまったが、若い芽の劉巾が入ったことにより、少なからず爽やかになった。



それでも、男だらけというのは変わらないが。



爺・東苑は、顎髭を撫でる。



―若いとは、羨ましいのう。