「わかりました。 確かにこのままでは追いつかれてしまいます。 いいですか。 そのまま走ってください。 不安を抱かず、伯升だけを見てください。」 礼は伯升を見ながら頷く。 「離します。」 音がやんだ。 何故か身体が軽くなった気がする。 白馬と共に、風になった。 それからどれくらい駈けたのか、空が白ずんできた。 「見えました。」 伯升が言った。 城壁だ。 「まだ伝令が飛んでないことを祈りましょう。」