「乗馬には?」 礼の足場を作りながら、張湯が言った。 礼は首を振る。 練習などできる状況になかった。 とにかく今は、やるしかないのだ。 何とか馬には跨がれた。 すでに二人は乗っている。 「私が馬を引きます。 できるだけ馬に刺激を与えないように。」 張湯が馬に飛び乗ると、四頭の馬は駈け出した。 「いたぞ!」 城壁の上で掛け声が上がる。 ―まずい。 近くに騎馬はいなかったようで、歩兵が走ってくるのが見えた。