「ここまで来たのですから、言い逃れは出来ませんよ。」 礼は声を低くして言った。 “向こう”を出るとき、全ての柵から逃れて軽くなるかと思っていた。 実際は押しつぶされそうなほど心が重い。 置いてきたものの重さを今になって感じる。 それは、武則天のせいではないことを礼はわかっている。 むしろ、自分で選択したと言っていい。 だからこそ、真実だけは知っておきたかった。 武則天はふうっと息を吐くと、堪忍したように話し出した。 「わかった。 覚悟はよいな?」 「えぇ。」