――――――――――――――――――――――――――――― 朱雀と礼が扉の前に立つと、杜廷尉の声が扉を射抜いた。 礼の肩が、ぴくりと揺れる。 礼は緊張している、と朱雀は思った。 ―さすが杜廷尉。 気配でわかるのか。 衛兵が苦笑いしながら、扉を開ける。 朱雀は、そっと主の背を押した。 「これはこれは主上。 お待ち申し上げておりました。」 獅子は、ある程度話を付けてくれていたらしい。 すぐに、張湯のもとに向かうことになった。