自己中彼氏

「どうぞ」



執事みたいな人が、ライオンの顔がついた扉を開ける。



扉の向こう側は、セレブの家でした。


入ってすぐに目につく、巨大な花瓶。

その花瓶には、色とりどりの花が生けてある。

すご……


あたそは思わず息を呑んだ。

ここでは、ドジは出来ない。
もしそんなことしたら、一体どうなる!?


数千……いや、数億という大金を弁償することになる。



そんなことになったら、あたしっ……


「由香?なにしてんの??早く靴脱ぎなよ」


春人はもう靴を脱いでおり、上へ上がる階段のところにいた。



「あっ、うん!」


あたしは急いで靴を脱ぎ、春人に着いていく。



長い螺旋階段。

一体、どこまで続いているんだろうか。