そういや、帰る時にぶつかったあの少年は大丈夫だっただろうか?

いきなりのことに謝ることも出来なかったから、怒っているかもしれない。

今時の子、といったような彼は一人だった。

クリスマスなのに…

あのくらいの年齢になると、家族でクリスマスとか祝わないんだろうな。

少し寂しくなって、ケーキの箱を開ける。

そこには俺がぶつかったおじいさんのケーキより酷い状態のケーキと、大好きな妻と子供の笑顔があった。