今夜、修二の車に乗り込んでよかったかも、などと思う自分がいたが、一歌はそれを顔に出さないようにした。 「何食べたい?」 一歌が顔がにやけそうになるのを必死で堪えていると、修二がそう尋ねた。 「何でもいいです」 そういえば、と一歌はふと思った。 そういえば、修二は一歌に仕事の話があり、といって、誘いかけてきたのだった。 一歌は今の出来事で、すっかりそれを忘れていた。 「何でもいい、か……あ、決めた」 修二は一人でにやにやしながら、優雅に車を走らせた。