「・・・ぐえっ!」


ゴータのもがき声が聞こえた。


「逃げるなんて・・・あんたたち結構な度胸ね~・・・」

ヤバい。

サクラの目がぎらぎらしてる。


「わ、分かったから、放せって!」


どうやらゴータはTシャツの首の部分を掴まれていたようだ。

こんな思いはしたくない。

まだくだらない怪談につきあう方がましか・・・。

どうせ何も起こらないんだし。


「ショウタとビンゴは?」

「俺は行くけど・・・」

「ぼ、僕も行きます・・・。けど、必ず9時には帰らせてくださいよ。お母さんが心配するので」

「分かったわ。ムードが足りないけど行くに越したことないものね」


女王さまは合点がいったようだ。

ほっ。