「いただきます」

「あっ……い、いただきます」

 何も言わずに食べようとしたナユタたちだったが、両手を合わせて発したベリルに思わずつられる。

 そして、ちゃんとお椀を持ち箸を使いこなしているベリルに3人は目を丸くした。

「あらまあ、うちの子よりも上手(じょうず)ねぇ」

 母が感心してベリルを見やる。

「幼少の頃に習いました」

 幼少っていつの話なんだろう……ナユタとアユタはふと考える。