「!」

 公園近くにさしかかったとき──ちらりと目の前に見覚えのある姿が視界に入り、慌てて公園に方向転換した。

「やば……」

 会いたくない相手に会う処だった。

 高校の頃に、別のクラスにいた男子生徒がしつこくアプローチしてきて煩(わずら)わしかったのを思い出す。

「おい」

「!?」

 後ろから呼び止められてビクリと体が強ばった。

 嫌だな~、という顔をしてゆっくりと振り返る。