「お前たちの情報は誤りだ。あれはまだ誰にも扱えぬ」

 男たちは敵わないと悟ったのか、フラフラと立ち上がり公園の入り口まで行って黒い車に乗り込み走り去った。

 アユタとナユタはそれを確認して、ベンチの背後からベリルに歩み寄る。

「今のスゴイね。でもそれスローイングナイフでしょ?」

 少年は、ナイフを仕舞うベリルの手元を見ながら発した。