しばらくして、1人の青年が公園に入ってきた。

 赤茶色の髪色をした20代後半の男性で、黒のジーンズにグレーのTシャツを着ている。

「あれ、1人増えてんの?」

「うむ」

 青年は、それにさして関心もないようで、確認すると紙バッグを手渡した。

「とりあえず俺は2つ回収出来たから、あと一つだと思う」

「すまんね」

「いや~、こっちこそミスしちゃって」

 頭をかきながら笑って発する。