「!」

 アユタは腰の辺りにチラリと見えたものに反応し、ナユタの袖をちょいとつまんで顔を向けさせた。

「なに?」

「今の見た? バックサイドホルスターだよ」

「バ……? なに?」

「銃を隠し持てるタイプのホルスター」

 解らない彼女にアユタは半ば呆れて応え、嬉しそうに続ける。

「見てたら左脇もちょっと浮いてるでしょ。シュルダーホルスターも装着してるよきっと」

「あまり良い知識とは言えんな」

 通話を終えたベリルがアユタを見下ろす。