「まあ怒らないでよ」

 青年は苦笑いで発し、手を挙げて別れの挨拶を交わして去っていった。

「まったく」

 溜息を吐き、手に持った水玉のポリ袋を見つめる。

「あたしが持ってようか?」

 ナユタの提案に、ベリルは怪訝な表情を浮かべた。

「だって……」

 なんかカワイ過ぎる……

「可笑しいか」

 笑いをこらえるような顔をしているナユタに目を据わらせた。