「彼女は?」

「気にするな」

 青年はベリルの言葉に

「ああ……」と、何か納得したような声を上げる。

 どう納得しているのかナユタはこの人に訊きかったが、黙ってニコリと微笑んだ。

 ベリルをよく知る人間にとって、彼が女性を連れている事はさして不自然ではない。

 もちろん、彼自身がそれを望んでいるものではないという事も充分に理解している。

「あと幾つある」

「3つくらいだと思う」

 それに眉をひそめた。