ずっと夢見て、会えないコトに落ち込んで、助けてくれたあの日から──あたしは会って話したコトもない彼の背中をずっと見つめていた。

 こんな出会い方で、これからのコトを考えると怖いけど、嬉しい。

「ベリルはどこの軍人さん?」

「?」

 時間つぶしに問いかけると、彼はとても変な顔をした。

「軍には所属していない」

「えっ!? そうなの?」

 てっきり軍人だと思ってた……

「フリーの傭兵だ」

「傭兵って元々フリーじゃないの?」