「そんな人間がいればどうしたい」

「ああ……なるほど」

 あたしと顔見知りだって気づいて人質にしようとしたのか……ナユタは、半笑いを浮かべて先ほどの男たちに呆れた。

「今は回収作業をせねばならん。相手をするのは後だ」

「まだあるの?」

「仲間が他の回収にあたっている」

 新人に試作品の発送を何故任せたのか、いささか疑問だ……小さく発して、溜息を漏らす。

「試作品?」

 小首をかしげる彼女を一瞥し、確認していたナイフを腰の背後に仕舞う。