その中に、1発だけ銃弾(カートリッジ)が入っていた。

 それを抜いて、カートリッジをしばらく見回すと小さなナイフを出していじり始める。

「……?」

 ナユタが不思議そうに見つめていたら、カートリッジが割れて中から小さな紙切れが出てきた。

 彼はそれに目を通し、持っていたライターで火をつけ地面に落とす。

 そして、ナユタから渡されたモデルガンの代わりに自分のものを手渡した。

「え?」

「間違って流れてきた」

 さっき店で言ってたのは、あたしの持ってたやつだったんだ……ていうかアユタのモデルガンだけど。

 などと考えながら、手渡されたものを受け取った。