ドアを閉めると、タンスの引き出しに押し込めようとしてパタ……と手を止めた。

「ベリルの……。ハッ!? あたしってば、なに考えてるのよ!」

 ギュッと押し込むように仕舞い、引き出しを閉じる。

「あ、そか……これを口実にまた会えるかも?」

 携帯を手にして思案した。

 メールにするべきか、電話をかけるべきか──