「高級ホテルだったんでしょう? いいわねぇ~」

「え? ああ、うん」

 なんで知ってるの……!?

 って思ったけど違うな、アユタが適当に付けた理由が偶然ピッタリだったんだ。

「お料理とかよばれたんでしょう?」

「うん、美味しかったよ」

「やっぱりベッドは高級羽毛?」

「フカフカだった」

「お母さんも一度、泊まってみたいわぁ……」

 と溜息を吐いてキッチンに向かう背中に、ナユタはホッと胸をなで下ろす。