フロントに向かい、

「部屋を頼めるか」

「しばらくお待ち下さい」

「えっ!? ここっ!?」

 高級ホテルなんですけど!?

「気にするな」

「ペントハウスが空いてございますが」

「そこで良い」

「ペ、ペントハウス!?」

 最上階の部屋じゃない! 一番上って一番高いんじゃないの!?

「景色も素晴らしいですよ」

 そう言ってフロントはベルパーソンにルームキーを渡し、2人をエレベータに案内した。

 いかにも……という真っ赤な絨毯(じゅうたん)がエレベータまで続く。