戦士の休息

 もっといっぱいお話しして、もっとたくさん色んな所に連れていってほしいな……あなたは何者? 何が好きで何が嫌い? 好きな音楽は?

 ──そんな、とりとめもない時間を過ごしたい。

「姉ちゃん!」

 呼ばれてハッとする。

「何してんの? 早くおいでよ」

 気がつけば1人遅れていたらしく、アユタが大きく手招きしていた。

「あっ、ごめん」

 なんとなくベリルと目を合わせられなくて、彼の視線を逸らしてしまう。

「……」

 ベリルは、その心の揺らぎに目を細めた。