「! いた……」

 公園の奥まで連れて行かれ、大きな木に叩きつけるように離された。

 下品に見下ろしてくる男の目が気持ち悪い。

 逃げられないように腕を掴まれて、ますます男の口元が下品に歪んでいった。

「抵抗すんなよ」

 胸元のボタンに手が伸ばされる。

「!? イヤ……っ」

 蹴り飛ばしてやろうかと思った刹那──

「止めておけ」

「あぁ?」

 背後から静かに放たれた言葉に、男は邪魔をされて腹が立ったのか、その顔は醜く歪んでいた。

 男の名は神崎と言い、182㎝の長身を活かしてえげつない事もやってきた。