デスクに置いていた銃を手にして、その筒状のものを銃口にあてがいクルクルと動かすと固定される。

「あ、それサイレンサーとかいうの?」

「そうだ」

 ナユタは、テレビで見た事のある形状にようやく納得した。

 確認し終えるとサイレンサーを外して装置に戻す。

 それを見てナユタは窓から見える影をチラリと横目に、視線をベリルに向けた。

「でも、あんなに目立って警察呼ばれないの?」

「事前にいくつかの派出所に連絡は入れている」

「! そうなんだ。でも隠れて警備すればいいんじゃ?」

 その問いかけに、彼は手を止めてナユタを見上げる。