手には、渡していた寝間着が丁寧に乗せられている。

 それには理由があることは容易に察しがついた。

 きっと、動きづらいとか武器の装備とかに関係するんだ。

 やっぱりキレイだなぁ……ナユタはしみじみと見やる。

「入らんのか」

「ハッ!?」

 言われてようやく我に返り、慌てて着替えを取りに階段を駆け上がった。

 一緒に入った弟が無性に羨ましく思ったが、彼が使った風呂を使うと思うと、顔がニヤけてしまうのはどうしようもない。